平成社会の事象探求

ようこそ知恵の会
(ひとつの素材を多角的に、細分化し、認識を深める)

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◆第79回「知恵の会」例会◆
「夏・なつ」発表内容一覧表
(参会者23名)

資料番号発表題目発表者氏名概要
79-01なつ「夏」石田天祐春秋冬は日本語源、ナツは朝鮮語「ニョルム」からと語源説。
反論も出て、沖縄の「夏と冬」、中国の「春秋」。
79-02常夏(とこなつ)という表現原内信光万葉集の「常夏」、夏の間の意味、平安時代の「撫子・なでしこ」を常夏という。
79-03源氏物語の夏 朝木敏子物語の夏・紫式部はなぜか「夏」を破綻の季節・禁断の恋と物語の亀裂・苦闘の季節として描いている。
「夏は開放的で、危険・スキを与え、祭の高揚感」のためか。
79-04元禄四年の京の夏と松尾芭蕉清水弘1691年、閏8月があり、384日あり。5代綱吉。柳沢吉保の時代。
芭蕉は「奥の細道」を終え、「嵯峨日記」4月18日〜5月5日落柿舎。その後7月3日「猿蓑」出版。
79-05俳風柳多留に見る「夏」上野信太郎「蚊」「蚊帳」「蠅」「裸」「夕立」「行水」「団扇」「風鈴」「鰹」「蛍」「金魚」「あやめ」「朝顔」「麦畑」「瓜」「土用干」「暑気」など。
79-06口ずさむ夏(美しき日本の歌)中洌正堯 生活・行事の歌「鯉のぼり」「我は海の子」「茶摘み」「たなばたさま」、情景のうた「桜井の訣別」「夏は来ぬ」「海」「夏の思い出」「青葉城恋唄」「少年時代」
79-07夏の長屋王家山嵜泰正「夏氷の日」7月25日。長屋王家の「夏の氷」一夏に35駄(2・8トンの氷)。
約20キロの険しい山道を天理から奈良まで運搬。
王家の悲劇。長屋王事件(誣告)と藤原四兄弟の死。
79-08義経の首と夏斎藤幸雄「吾妻鏡」5月22日義経誅す6月13日義経の首実検。酒漬けと腐敗。「大日本史」43日天時暑熱、腐乱壊敗、義経の首真偽。
「読史余論」夷の地に義経の家跡あり。「日本外史」義経死せず、匿われて蝦夷に在りと。その他
79-09夏安居(げあんご)龍口明生1639(寛永16)以来、龍谷大学「安居」実施。起源は釈迦の弟子が夏3ヶ月外出せず定住。インドでは雨期に当たる。
varsa は雨・雨期、夏の意味。 夏行(げぎょう)・坐夏(げざ)・夏(げ)などという。
79-10夏のしるし・夏越しの祓い中西久幸録音テープ参加・上賀茂神社「ならの小川」
各神社の茅輪。「禊ぎ」「祓い」8の字の巡り
茅輪を持ち帰る北野神社の「願い」
79-11夏越の祓え明川忠夫6月と12月朱雀門で百官大祓え。蘇民将来と備後国風土記。茅輪くぐりはいつ頃からか。
「すがぬき」平安時代チガヤを紙に包んで家の入口にくくり、疫病除けとした。
輪は「蛇脱皮」再生か、地下茎は死なず再生。漢方薬「熱冷まし」
79-12虫送り小寺慶昭祇園祭御霊信仰、疫病除け。「虫送り」人形をつくり、鉦太鼓を叩きながら田の畦を歩く。「さねもり(実盛)。なぜ実盛か。白髪を黒く染めて出陣、稲の切り株で倒れ、首をとられた。「悪虫になって稲を食い荒らす」と遺言。
サネは稲の実をマモルの意味も。殺生禁止で「虫を送る」通過儀礼。
79-13夏の重ねの色目高橋喜一「満佐須計装束抄」「女官飾鈔」「曇華院装束」に見る夏の装束。襲(かさね)の色目。
小袿・表着・袿の五衣、単(ひとえ)。
79-14夏の調味料・タデ「酢」早川久美子参加者に乾燥した自家製の「タデの葉」粉末を持参し配布。
夏の調味料・レシピ。殺菌作用・胃腸の薬。料理タデ酢・タデ寿司・せんじ薬。

<追加関連情報:前回課題「かご」ー近松心中物と神仏の「加護」について(早川久美子)>

  前回欠席のため、「かご」のレポート。
  @「曾根崎心中」仏の加護を信じ未来に夫婦になると信じて死ぬ。
  A「生玉心中」成仏を信じることが出来ない恐怖感。
  B「心中天網島」嘆く男に現世への別れ。  

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更新日
平成20年7月29日

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