◆第108回「知恵の会」例会◆
「かげ・影・蔭」発表内容一覧表
大宮学舎第101号室(参会者27名)
平成24年5月27日(日) |
資料番号 | 発表題目 | 発表者氏名 | 概 要 |
108-01 | カグツチと案山子 | 石田天佑 | カグツチとイカヅチは父子。ミズチ(水神・蛟)。イナヅマ(稲妻)。ミズチ・カガチ(蛇)・案山子。かがやく・かぎろひ・かぐや姫・影・光は同一視。 |
108-02 | やまと言葉の「光と影」 | 田中雅章 | 「は」行のH。前は「F」さらに前は「P」の音。ヒカルは「ピカル」、アイヌ語の「ペケレ」。影は輝くと同源語。縄文・アルタイ・南島系の日本語。 |
108-03 | かげ(影・陰)の語源 | 吉田金彦 | かげの意味、16世紀「塵添あい嚢抄」。景・影・陰。前田「日本語源大辞典」。私見、「かげ」はカ「土地を含めそこにある個物と、ケ「気」そこから発する形態・映像をいう。 |
108-04 | 「かが・かげ」「かぐや姫「かぐの香果」の意味 「春日権現験記絵」 | 糸井通浩 | 「なよたけのかぐや姫」竹が光り輝くのか。「ときじくのかぐのこのみ」魏志倭人伝の「橘」と田道間守伝承の差。「かが・かけ」の系譜。日本語の明暗。形(不変)→姿→影法師→お陰様。 |
108-05 | 「みかげ」神戸市の「御影」 | 中西久幸 | 地名由来@神功皇后「沢の井」、A国魂、Bかがみ(鏡作)、影向(ようこう)C聖徳太子D御影の松「神の御影」。後醍醐天皇に灘五クの酒。 |
108-06 | 平城京三笠山の稜線上から月影は射したのか | 堀田悟史 | 阿倍仲麻呂「天の原ふりさけ見れば春日なる三笠の山に出でし月かも」。春日山497b。御蓋山283b。若草山342b。三笠山はどれか。仲麻呂の思い。 |
108-07 | 仏典に見られる影 | 龍口明生 | 日時計としての影。受戒の年月日を記憶せよ。食事の時刻。影(心地よい)。水の影像(月を取ろうとする猿)。影像(ようぞう)。 |
108-08 | 影・陰さまざま | 井上隆夫 | 自分作品。和紙に墨跡(水の上、熱で伝導)。古代ギリシャの「創造」。ルネサンスの天才の創造。 |
108-09 | @南蛮美術の光と影A渡辺淳一著「光と影」 | 山嵜泰正 | @神戸市立博物館の泰西王侯騎馬図屏風。400年前。パトロンは誰か。作者は。西洋画の描き方。A直木賞・渡辺淳一「光と影」は西南戦争で負傷した二人の男。右腕切断手術の男(庶民)と手腕が残った男(寺内首相)の対比。 |
108-10 | 深川隠棲・芭蕉の影と光 | 小寺慶昭 | 「芭蕉は風流孤高の人」実像と虚像。芭蕉の神格化。天才と見る学者や評論家。「隠遁」世捨人。子規「過半数悪句駄句」。芥川「大山師」との評。「人生の陰を新しい俳諧の道で切り開き光に転化」所に偉大さ。 |
108-11 | @松尾芭蕉の「影」の句 A下鴨神社の「御蔭祭」 | 清水弘 | @16句の「影」の内、4句が「光」の意。A5月12日(15日葵祭前)。八瀬の御蔭山に降臨の御霊・櫃を馬で「切芝」舞楽「東遊」 |
108-12 | 障子に映る影の美学 | 斎藤幸雄 | @小泉八雲、A国木田独歩、B谷崎潤一郎「陰翳礼賛」C森本哲郎。障子越しの影。淡い灯影の美。 |
108-13 | 陰・影の美。光と相関 | 梅谷繁樹 | 谷崎「陰翳礼賛」徒然草の137段。源順「対雨恋月」。採光の意図(カテドラルと寺院)。無常の反映。金箔剥離の仏像と東南アジアの黄金仏。七条学区「日影町」東端、町名変更「東中川」。 |