◆第102回「知恵の会」例会◆
「扇・おうぎ」発表内容一覧表
大宮学舎第101号室(参会者31名) 平成23年7月31日(日) |
資料番号 | 発表題目 | 発表者氏名 | 概 要 |
102-01 | 扇(アフギ) | 石田天佑 | 桧扇・薄い白板を綴じ合わせて金具で固定。オウギ・アフギ・仰ぐ。 |
102-02 | 扇と団扇の単語家族 | 吉田金彦 | 動詞アヒ(会)ヲグ(招魂)の複合語アラグの名詞形アヲギ(招致)が語源。熊野那智日の丸の扇を飾った盾形の神輿「扇祭」。祇園祭の扇の使い方は招魂か「神幸」進行か。 |
102-03 | 吉野裕子氏の思索による扇 「扇」性とと古代信仰」人文書院 | 蔵本勇 | 舞踊の一本の扇。能・落語の扇、所作。蒲葵(びろう)の団扇。那智・沖縄の御嶽(ウタキ)。首里の鬼・斎場(サイバ)は女陰(母の体内から生まれ、墓・母の体内に埋葬)。蒲葵は男根か。 |
102-04 | 投扇興 扇塚 | 中西久幸 | 江戸の中期・扇(十二骨)。遊戯・台・的・席 扇と的の位置で競技点数。「百人一首」「源氏物語」。扇塚・碑文は誓願寺と五条大橋の西詰。 |
102-05 | 投扇興 | 澤井敏郎 |
「昼寝枕の台に蝶が来て扇を投げた」のが起源とか。箱枕の上に紅の?の蝶を狙う。源氏の名。 |
102-06 | 「扇」は0.41lの出現率 | 岩田貢 | 「全国清酒地酒大名鑑」酒・焼酎の名前は3400種の中に「扇」は14で少なかった。「鶴が205,正宗150、泉 138、菊 130、山126、松116」 |
102-07 | うちわと扇状地 | 石原滝子 | 小学4.5年頃の想い出。夏休み宿題うちわ作り。拙い絵に叔父が鬼ユリを描いた。祖母の田畑に台風の土砂。扇状地。毎年、台風と人災。 |
102-08 | 二つの扇町と正親町 | 清水弘 | 京の扇町(二つ)と正親町(中立売通)江戸期の古地図を比較しながらの変遷。 |
102-09 | 班女の扇。元政上人と深草うちわ | 山嵜泰正 | 繁昌社・宇治拾遺の班女祠・謡曲「班女」。元政(出家)「なつめ棗形の団扇」芸妓の団扇。 |
102-10 | 「扇の的」の虚と実 | 小寺慶昭 | 「平家物語」に描かれた那須与一。2月18日の酉の刻。屋島。「夕日にきらめき散る扇」その後、五十男を射殺す。なぜか。日没と「酉の刻」18時か。実際は16時頃日没それ以前のはず。 |
102-11 | 扇をめぐる雑談 | 梅谷繁樹 | 日本文化の縮図。扇の骨の素材・竹の骨から扇へ。仏教・僧尼と中啓、朱扇。払子「真宗」と結界。平安貴族の桧扇・能狂言の扇。舞の形。図像学・絵巻の扇を持つ男「穢れ」を見ないためか、自らの身分を隠すためか。解釈の別れ。 |
102-12 | 御伽草子「扇流し」 | 高橋喜一 | 8月15日、美しい姫君と巡り会い結婚。大納言の娘に留まる少将から身を隠す。少将は姫君を捜し川に扇の歌を見付け再会。 |
102-13 | 蕪村と扇 | 田中邦夫 | 与謝蕪村。江戸を経て芭蕉の奥の細道を辿る。丹後から京へ。「目に嬉し恋君扇真白なる」59歳 |
102-14 | 天狗の団扇 | 伊郷好文 | 山伏の天狗の持ち物・なぜ団扇カエデか。人形浄瑠璃「奥州秀衡有花婿」並木宗輔作。1739年。「田楽あぶりの大団扇を裂く」から。 |